心不全とはどのような病気ですか？

心臓は収縮と拡張を繰り返すことによって、全身に血液を送っています。これを心臓のポンプ機能といいますが、心臓の病気などによりこのポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送り出せなくなった状態のことを心不全といいます。心不全は、悪化と回復を繰り返しながら、徐々に病状が進行し、最終的には安静にしていても症状がある状態になります。

心不全は治りますか？

心不全は、悪化と回復を繰り返しながら病状が徐々に進行し、最終的には安静にしていても症状がある状態になります。治療によって症状がよくなっても、心不全が完全に治ったわけではありません。生活習慣にも気をつけながら、心不全とうまく付き合っていくことが大切です。

心不全になるとどのような症状がでますか？

心不全では、血液を送り出す力が低下したり、体に血液が溜まることによって、息切れ、むくみ、疲労感などさまざまな症状がみられます。

心不全はどのように診断されるか

心不全診断の流れ

1
問診
（症状、これまでにかかった病気、患者背景）

心不全を疑う場合、まず問診を行い、息切れや倦怠感、むくみといった心不全症状がないか、また高血圧、糖尿病などの他の病気をすでに抱えていないか、患者背景(お薬の使用歴や家族が心臓の病気にかかっていないかなど)を確認します。
2
身体所見（聴診）、
胸部X線検査（レントゲン）、
心電図検査

さらに胸部X線検査(レントゲン)、心電図検査を実施します。
3
血液検査、
心エコー図検査、
心臓カテーテル検査など

次に血液検査を行い、検査値に異常がみられた場合や、上記の問診・聴診・検査から心不全の可能性が疑われる場合には、心エコー図検査を行います。⼼エコー図検査で原因が特定できない場合などでは、冠動脈CT検査や⼼臓MRI検査、さらに⼼臓カテーテル検査を、疑う病気の種類に応じて⾏います。
4
心不全の確定診断

⼼不全は、このように症状、⾝体所⾒に加えて胸部X線検査(レントゲン)、⼼電図検査、⾎液検査、⼼エコー図検査といった検査を組み合わせることで診断されます。
5
原因、心不全ステージに応じた治療

心不全と診断されたら、原因となった病気や心不全ステージに応じて治療を開始します。